ISLAND(Frontwing) レビュー(ネタバレ無し)
ISLANDについてのネタバレしない範囲でのレビューです。
ストーリーとか登場人物とかは公式サイトをどうぞ。
TOPページのムービーを再生すると裏サイトに飛ばされるのでそちらも是非確認してみて下さい。
公式サイト
体験板をやってもらえれば分かりますが、キャラデザ、声優、背景、BGM・システムいずれの要素も高い水準でまとまってます。
後は演出・シナリオ・テキストだと思うのでこれらについて。
1.演出
今回挙げている評価項目の中だと一番微妙なところかもしれません。
盛り上がるところの多くはテキストに依存しているため、BGMや動画といった今時の豊かな媒体を使用した演出と比べると少し物足りないと感じます。
カタルシスに欠ける、といったレビューが散見されるのはこれに依るものでしょう。
刺さる層は「読み物」としてのノベルゲームに価値を見出す人たちかと思われます。
2.シナリオ
個別ルート・最終ルート共に高い水準でまとまっています。
タイムトラベルものとして見ても過去の名作に引けをとらない構成力です。
個人的には夏蓮ENDが好きです。
3.テキスト
あえてシナリオとは分けてます。激ヤバです。
明確な意図をもって二重三重に意味を重ねた文章が作品全体にわたって展開されており、同じ文章でも読む度に隠れた伏線・新たな謎・新たな解釈が浮かび上がってくる構造になっています。
無意味な文章は殆ど無いと言ってもいいでしょう。
誰がいつ何を語ったか、違和感を覚えた箇所はなかったか、それらの意味・理由をテキストから読み解く楽しさが本作にはあります。
4.まとめ
緻密なテキストから紡がれる広大な世界観が圧巻。
各要素の質も高くシナリオをなぞるだけでも楽しめるがぜひ2周以上してほしい作品です。