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ISLANDの考察・備忘録その2 輪廻の終焉と世界の秘密(ネタバレ注意)

Frontwing(フロントウィング)のノベルゲーム「ISLAND」に関する考察その2です。

最初のENDについて考察してたら世界の秘密らしきものに触れてしまったのでそちらが主になります。

 

前回の記事が未読の方はそちらからどうぞ

sio-halfmoon.hatenablog.com

 

 

 

 

【以下ネタバレ】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【END 輪廻の終焉について】

 自分の名前を思い出せなくて凛音との縁が切れてしまうエンド。

ちなみに正解の選択肢は「せつな」で平仮名表記。ここでは「何故その選択肢が選ばれるのか」について考える。

 

この選択肢、ゲーム内のそれまでの情報からは回答不可な内容なのでプレイ時はとても気になってた。このような選択肢は実はもう一つあり(真夏編における凛音が呼ぶべき人の名前)、それがグランドエンディングへの鍵となっている。

→せつなという名はOP直前で一度だけ出てきている(「お帰りなさいーーせつな」)ため、厳密には回答可能。ただ、OP後には「覚えていない」と言い、選択肢で「せつな」と答えた事自体に切那は「だけど、そうだったか……?」「いまいち覚えていない」といった態度をとっている。

 

ところで、「本来知り得ない情報を知っている」といった状態については凛音編(好きって気持ちは、一番たいせつだよ)においてそれは平行世界の記憶であり過去改変の証拠だと言及されている。

この説にのっとれば平行世界=プレイヤーのいる現実世界だという解釈もできるのではないか。実際、主人公の名前は選択肢が現れるまで徹底的に伏せられており、その選択肢を選べる情報は例えばゲームの公式サイト、パッケージといった現実世界のものにしか存在しない。

沙羅編・夏蓮編攻略後に現れる選択肢「俺はもう、自分を見付けた」も沙羅編・夏蓮編を経験したプレイヤーにしか選べない選択肢である。

この解釈の問題点は「過去改変の主体(プレイヤー)がいなければ切那と凛音の縁は作れないじゃないか」というところ。

これに対する反論はこうだ。

「冬編→夏編の繰り返しはプレイヤーが干渉を開始した時点、つまりこの最初の選択肢が選ばれた時点で発生した」

つまり、本来は「輪廻の終焉」で閉じていた物語を過去改変によって無理やり結びつけた結果、本編で語られる繰り返しが生じたのである。この説を裏付ける証拠として正解の選択肢を選んだ直後に以下のような記述がある

「ここが、俺の本当の旅の始まりだった。」

「俺と彼女の永遠の物語の、始まりだったーー。」

 

私は「プレイヤーがタイムマシン(過去改変)によって世界を救う話」という仮説を立てて考えていたが、実は同時にプレイヤーこそが世界を滅ぼし尽くした犯人だったのだ。

改めてISLANDという物語を要約するとなる、

「過去改変によって数多の"りんね"を犠牲にしたプレイヤーが、その落とし前をつけた上ではじまりの凛音/リンネを救う話」

 

時系列と世界の推移

1.過去編(リンネ編)→夏編(END 輪廻の終焉)

↓ 過去改変(海岸でせつなの名前を応える)

2.過去編(リンネ編)→夏編→沙羅編、夏蓮編

↓ 過去改変(沙羅編、夏蓮編を通して自分を見つけた)

3.(夏編→凛音編→冬編の繰り返し)←これがNever Island

↓ 過去改変(リンネの名を応えてセツナの記憶を取り戻す)

4.(夏編→凛音編→冬編の繰り返し)→真夏編→凛音END

  ※過去のりんねは救われず

↓ 過去改変(凛音が応えるべき名前に気づかせる)

5.夏編→凛音編→冬編の繰り返し)→真夏編→Re:→タイムマシン完成

  ※切那の記憶継承によりRe:以降の凛音とリンネは救われる

↓ ”切那”による過去改変(過去の凛音を救う)

6.真冬編(リンネ編)→真夏編→凛音END

  ※最後の少女(リンネ)を救い、ここ(真夏編)に戻ってくる

 

以上が私の導き出したISLANDというゲームの物語構造でです。

次回この構造を踏まえた解釈やその他BADENDの考察等をまたしていきたいと思います。

 

本記事を補強する内容または反論があればお気軽にコメント欄までどうぞ