ISLANDの考察・備忘録その1 グランドエンディングについて(ネタバレ注意)
Frontwing(フロントウィング)のノベルゲーム「ISLAND」に関する考察・備忘録です。
未プレイの人、特にEver17をはじめとするInfinityシリーズ、シュタゲ、そしてAIRといった作品にハマった人ははすぐやりましょう。
【以下ネタバレ】
【仮説】
ISLANDというゲームはプレイヤー(あるいは未来の切那)がタイムマシンを使って切那をグランドエンディング(ハッピーエンド)に導くゲームである
→この仮説を補強するためのゲーム内の状況証拠を集めるのがこの記事の主目的になります。
【各論】
・時系列
(夏編→凛音編→冬編のループ)
→プレイヤーが介入した夏編(沙羅編・夏蓮編→凛音編)
→冬編→夏編(真夏編の分岐有り)→真夏編→Re:(真冬編)
※以下、プレイヤーを「未来の切那」と読み替えても成立すると考えられる。2010年頃の知識が残っていることを考えるとプレイヤー説のほうが有力?
・冬編のシュレディンガーの猫の下り「今はまだ、俺が目にした過去は確定させないでくれ。」の「過去」は夏編→凛音編→冬編→夏編のループを指している
・Re:がグランドエンディングなのは、このシナリオが新たな正史として観測されることでこの時代の悲劇(凛音編)を繰り返すこと無く「切那が未来へ行く(タイムマシンを手に入れて全てのりんねを救う)」事実が成立するから。
→記憶を引き継いで異なる世界(midwinter)にたどり着いている
→ED名は「Re(再度~する)」じゃなくて「Re:(返信)」
・midwinterは真夏編の未来じゃなくて過去(リンネの時代)かも?
→prologue of midwinterにおいて切那が記憶を引き継いだ上で「ようやく辿り着いた」場所で「未だ救われてない、最後の、少女の名を。」呼んでいる
・タイムマシンの形式は「3.『意識だけを過去の人間の体に送り込む』(夏編:安定した仕事が見つかるといいねっ)」
→ゲーム開始時点で主人公の身体には「過去からコールドスリープによってやってきた切那の意識」と「未来からタイムマシンによってやってきたプレイヤーの意識」が同居している。
・過去改変は「プレイヤーが選択肢を選ぶこと」に相当する
→夏蓮編、沙羅編は正史ではないため、物語の分岐(バッドエンド)があるが、凛音編および冬編では歴史の修正力が働き物語の分岐は起こらない
・平行世界の記憶があるのはの過去の改変による副作用(凛音編:好きって気持ちは、一番たいせつだよ)
・プレイヤーが正史(凛音編→冬編)を一度たどり記憶を得ることで真夏編への分岐が発生(リンネの名を答えることができる)
・切那と違う答えを選ばないとRe:へたどり着かないのは何故か
→凛音が本当に応えるべき名前が「切那」であることを過去からやってきた「切那」が知っているはずがない
・Re:における選択肢が全て1つでかつ切那の考えと食い違っていくのは何故か
→プレイヤーの選択によって切那が未来へ行ってタイムマシンを手に入れる新たな√が確定し歴史の修正力が働いたから?
5/13追記
・タイムマシンの設計図(CD)はグランドエンディングにおいて切那から玖音に引き継がれる
→Re:以外のルートでは完全な設計図は途中で失われるが、Re:では
冬編→切那(CD)→夏編→玖音が設計図を更新→冬編
といった繰り返しの中で正確な内容が伝承・更新されていく
→未来においてタイムマシンが完成する可能性が高まる
→プレイヤーではなく切那が単独で過去改変を行い全てのりんねを救うルートが生じたため、プレイヤーの干渉(ゲーム)はここで終了
・切那の一人称は「俺」なのにメインテーマでは「旅に出よう。僕を殺す旅に」と「僕」なっている。
→「僕」と切那は別人を指している?結局のところこのメインテーマは何を指していたのか?
→僕=プレイヤー?「僕」という一人称が使われたのはゲームの開始直後「俺には、僕には、私には・・・」のみ
→未来からやってきた自分を殺す=Re:を経由して未来の悲劇を回避した切那で上書きする